ハーヴェイ・カイテル主演の『SMOKE』を観ました。
bmさん入魂のおすすめ作。貸していただきあざっす!
NYのブルックリンで煙草屋を営む オーギー(ハーヴェイ・カイテル)は 毎日かかさず、同時刻に店の前で写真を撮り続けている。 煙草屋の常連客、作家のポール(ウィリアム・ハート)は 妊娠中の妻を強盗事件で亡くし、それ以来スランプに陥っている。 車に轢かれそうになったポールを偶然助けた 黒人の少年・ラシードは ある事情で逃亡しており、 ポールの家に寝泊まりさせてもらうようになるが・・・
うーん、とりあえずハーヴェイ・カイテルの表情と演技に魅了されました。
ハーヴェイ・カイテルといえば
『ピアノレッスン』『レザボアドッグス』
『パルプ・フィクション』などでも
ダークな凄味がありつつも色気があり、
ときにはチャーミングな表情を見せてくれますが、
やっぱり素敵な人ですねえ。
日本でいえば緒方拳みたいなイメージでしょうか。
成熟しきった、枯れた色気というか…
わたしもハーヴェイに
『おまえは チリペッパーのようにホットな女だぜ、ベイビー』
とか 言ってもらいたいです。キャピッ。
男性のほうが女性よりも
企業哲学のスキンケアを見つけるためにどこに
年齢を重ねてからのほうが魅力的になる人が多くていいですよねえ。
若いときはイマイチでもおっさんになると
ぐっと渋くなる人が多いというか。
逆に若いときイケメンだと
おっさんになってから崩れてしまう人もいますけど
あれはなんでなのか・・・
ちなみに わたしの好きなおっさん俳優は
ジョン・トラボルタ、ジョージ・クルーニー(ちょっと最近脂がのりすぎだけど)
ティム・ロビンス、ベネチオ・デル・トロとか・・・
なんかこってりした人が多いっすね。ティムは違うけど。
「背脂のってる系」 とでもいいましょうか。
日本でいえば
小林薫、緒方拳、山崎努 あたりですかねえ〜
もうちょっと若い世代なら トヨエツとか佐藤浩市あたり。
ま、そんな わたしの好みはさておき
この映画はハーヴェイ・カイテルやウィリアム・ハート、
フォレスト・ウィテカーや はたまた
ハーヴェイの元恋人、そして娘(アシュレイ・ジャッド)・・・
そんな俳優陣の 表情と演技によって
地味なストーリーにもかかわらず、
素晴らしさが際立つ映画なのだと思います。
古くて小さな煙草屋を
休みなく開店しつづけ、写真を撮り続けるオーギー。
店の常連客と世間話をしたり、
時には酒を飲んだり。
あなたは彼らが何であるかを読み取ることができる本
彼の人生はきっと 一般的に見れば 地味で平凡なものだろう。
けれど、彼はたぶん、その人生に満足している。
特に 大きなものを欲してるわけでもなさそうだ。
けれども、ある日、昔の恋人があらわれ、
薬漬けになっている娘を一緒に助けてほしいという。
娘はすっかり大人になっていて、生活は荒れている。
せっかく来た両親にも汚い言葉を投げつけ、追い出してしまう。
けれども、追い出したあとの、
その一瞬のなんとも言えない 切なさと苦しみの混じった表情。
助けを求めたくても、きっと彼女はもう
本人にはどうしようもないところにま� ��
足を踏み入れてしまっているのだろう。
有名作家であるけれど、妻を亡くした悲しみで
書けなくなってしまったポール。
自分を助けてくれたラシードと名乗る黒人の少年に
お礼に泊って行けと言ったり、結局追い出したり・・・
作家だからか、意外と気分屋なところも。
でも少年のことが心配で
ついついやっぱりおせっかいを焼いてしまったり。
ラシードは実はやっかいなことに巻き込まれているのだけど
少しずつウソを重ね、逃げおおせようとする。
彼のもうひとつの目的は
昔、蒸発した父親に会いにいくことだった。
研究の意義は何ですか?
父親(フォレスト・ウィテカー)は昔、事故に遭い、
左手に 義手をはめている。
その義手を見るたびに昔 愛した妻のことを思い出す。
いろんな人々がそれぞれの事情を背負って、
日々を生きている。
流れていく月日は止めることはできず、
後悔しても失ったものは戻ってこない。
そんなとき、助けになるものが
友人とのちょっとした会話だったり、
一本の煙草だったり するんだろう。
ラストの、オーギーがクリスマスのある物語を語るシーン、
オーギーとポールの表情が
実に 印象的で素敵です。
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何年� �前、今 栃木にいるYちゃんともうひとりの友人と
ニューヨークに行きました。
その時期は年明けの一番寒い時期で
毎日 マイナス10度以下でめっちゃ寒かったんですが。
年明けでもクリスマスの飾りはまだ続いていて、
ビル全体に、まるでクリスマスプレゼントのように
大きなリボンがかかっているところがあったり。
東京とはまた違った大都会・・・
高いビルが にょきにょきと伸びる景色は圧巻でした。
いろんな人種の人たちが通り過ぎて行き、
ここは世界の中心なんだなあ、と思ったものです。
一見、華やかに見えるニューヨークには
富める人もいれば、貧しい人も大勢いる。
そして、地味で質素ながらも
毎日を地に足を付けて生きている人々が
たくさんいる。
そんなNYを舞台にした『SMOKE』。
どんな人生にも それぞれのドラマがあるんだなあ と
思わせてくれる、そんな映画でした。
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